「それでも猫は出かけていく」ハルノ宵子著

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猫の介護の全てが分かるコミックエッセー

 父は思想家で詩人の吉本隆明、妹は作家のよしもとばななという文学一家の著者。

 8年前に吉本家にやってきた捨て猫の「シロミ」は、馬尾神経症候群という障害を持ち、排泄のコントロールができない猫だった。

「オレも尿モレだから捨てろとは言えないなぁ」という父の一言でシロミを飼うことになるが、やがて父と母の介護も始まり、猫の世話とあわせて大忙しの日々を送ることになる。

 猫のオシッコの臭い対策やペット用おむつの上手な着け方、投薬の方法など、病気や高齢の猫とともに生きる際に役立つ情報が満載の本書。ペットの死という重いテーマも扱いながら、漫画家である著者のイラストによってユーモアも交えながら描かれていく。
(幻冬舎 1500円)

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