「ゆかいな仏教」橋爪大三郎、大澤真幸著

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■ブッダとキリストはどうこがどう違うか

 キリストとブッダとムハンマド。それぞれキリスト教、仏教、イスラム教の開祖だが、実は3者は同列ではない。キリストとブッダは人であり神でもあるという存在だが、ムハンマドはイスラム教の預言者で、神はあくまでアッラーひとりしかいない。逆にいうとキリストとブッダは神なのか人なのか迷う存在なのだ。

 いずれも著名な社会学者ふたりの対談からなる本書によれば、キリストは「神の子」つまり神性を持った存在としてまず生まれ、「聖霊によって乙女マリアに宿り、肉体を得て人となった」という。それに対してゴータマ・シッダールタは初めは人間で、のちに悟りを開いてブッダとなった。つまり順番が逆なのだが、さらにブッダは悟ったあと、ニルヴァーナ(涅槃(ねはん))に入って肉体を失う。つまりこの世界と合一し、人格性が消去した。一方、キリストは死んだあとで復活し、一度なくした肉体を取り戻してから天に昇ったとされる。キリスト教世界ではこの世はすべて神のご意思による、とされるのはこのためなのだ。仏教では自分も成仏して仏になることが目的ゆえ、いわば自分がブッダと同格になることを意味するわけだ。

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