「これだけは見ておきたい 日本の産業遺産図鑑」二村悟著/小野吉彦写真

公開日: 更新日:

 日本や地域の近代化、産業の発展に多大な貢献をした建物と、関連する機械や設備が大切に保存・管理され、当時の活躍ぶりを伝える。

 中には、関東大震災や第2次世界大戦の空襲をくぐり抜け、住人に水を供給し続ける「駒沢給水所配水塔」(東京都)のように今も現役で活躍中の遺産もある。
 その他、古代ギリシャの神殿をほうふつさせる「稚内水陸連絡設備防波庇(北防波堤ドーム)」(乗客を波から守るための施設)や、鉄骨を三角形に組んだトラス組みの構造が美しい「清水港テルファー」(港湾で使われる荷揚げ用クレーン=静岡県)など、建築物自体の美しさに見惚れてしまうものもある。この夏休み、親子で近くの産業遺産に足を運んでみるのもいいかも。

(平凡社 1800円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし