描き下ろし時代小説編

公開日: 更新日:

「奴隷戦国 1572年 信玄の海人」久瀬千路著

 元亀3(1572)年、素破として武田信玄に仕える市勘は、駿河の江尻城主穴山信君の下で水軍編成に携わっていた。ある日、市勘は他人の身代わりとして海に投げ込まれた里々を助ける。故郷の伊豆に帰るよう説得するが応じない里々は、市勘の家に居座る。そんな中、信玄が遠江に向け出陣。二俣城攻めに加わる市勘に里々も同行する。難攻不落の二俣城を落とすため筏で天竜川を下った市勘は、戦功をあげるが、重傷を負う。数日後、九死に一生を得て隠れ家に戻った市勘は、里々が何者かにさらわれ、商人に売られたことを知る。

 愛する人を救おうと奴隷商人に立ち向かう若き忍びの戦いを描いた時代冒険小説。(光文社 620円+税)



最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘