描き下ろし時代小説編

公開日: 更新日:

「招き鳥同心詠月兼四郎」藤村与一郎著

 兼四郎は、火盗改組頭の運八郎の下で招き鳥同心を務めている。招き鳥とは、浪人になりすまし、大店に用心棒として潜入、盗賊の片棒を担ぐ用心棒仲間に接近して、凶行寸前に一味を一網打尽にする「おとり」を意味する。

 探索のため、木綿問屋の日野屋に用心棒として雇われた兼四郎だが、ある夜、侵入してきた4人組の賊に主夫婦と大番頭が惨殺されてしまう。固い戸締まりが内側から開けられており、何者かが手引きしたようだ。しかし、南町奉行所の探索はなぜかおざなりで賊を真剣に追っているように見えない。兼四郎は、運八郎の指示に背いて独自に事件について調べ始める。(「有り得ない罠」)

 江戸流「おとり捜査官」の活躍を描く連作集。(宝島社 660円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か