「戸籍のない日本人」秋山千佳著

公開日: 更新日:

 国内に推定で数万人いるといわれる「無戸籍者」問題に迫るリポート。

 無戸籍者が生まれる最大の要因は「離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子と推定する」というDNA鑑定などなかった時代の法律による。夫の家庭内暴力やストーカー行為から逃げ出し、離婚が難航している女性が、新しいパートナーとの子を出産すると、自動的に前夫の子とされてしまうため、出生届が出せないのだ。

 高校時代から、パスポート発給を求め、行政や国会議員に直談判を繰り返しながらはね返されているクミさん(仮名)や、無戸籍のまま出産して「無戸籍2世」を育てるゆきなさん(同)ら当事者の苦悩を紹介しながら、問題解決の道を考える。

(双葉社 850円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  2. 2

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  5. 5

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  1. 6

    「好感度ギャップ」がアダとなった永野芽郁、国分太一、チョコプラ松尾…“いい人”ほど何かを起こした時は激しく燃え上がる

  2. 7

    衆院定数削減の効果はせいぜい50億円…「そんなことより」自民党の内部留保210億円の衝撃!

  3. 8

    『サン!シャイン』終了は佐々木恭子アナにも責任が…フジ騒動で株を上げた大ベテランが“不評”のワケ

  4. 9

    ウエルシアとツルハが経営統合…親会社イオンの狙いは“グローバルドラッグチェーン”の実現か?

  5. 10

    今井達也の希望をクリアするメジャー5球団の名前は…大谷ドジャースは真っ先に“対象外"