「大地の五億年」藤井一至著

公開日:  更新日:

 土と生物の5億年にも及ぶ歩みを追ったサイエンス・ノンフィクション。

 土は植物が存在する地球のみにある。5億年前、藻類を先祖に持つコケが長い進化の末に陸に上がることに成功。コケと、カビと藻類が合体した地衣類は岩石にへばりつき、栄養分を吸収するため酸性物質を出して溶かす。その溶かされた栄養分が残存し、砂や粘土に。コケや地衣類の遺骸と共にまじりあったものが地球に最初に現れた土だという。カナダにはこの地球最初の土を観察できる場所があるという。

 生き物を育み、同時に生き物が育んできた土は、多くの生き物たちの痕跡が眠る墓標でもある。土をめぐる生き物たちの攻防を解説しながら、温暖化や砂漠化など、土を取り巻く現代の問題にまで目を向ける。(山と溪谷社 900円+税)


日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    19歳ガングロで起業し注目「ギャル社長」藤田志穂さんは今

  2. 2

    台湾4割スラッガー王柏融めぐり 巨人vs阪神で争奪戦勃発

  3. 3

    悪いのは告発女性? バナナ日村「淫行」同情論への違和感

  4. 4

    突然の引退劇…貴乃花親方“お涙頂戴会見”のウソ八百<上>

  5. 5

    安倍首相が怯える 近畿財務局“森友キーマン”証人尋問Xデー

  6. 6

    プーチンに後から反論…安倍首相“フェイク発言”の苦し紛れ

  7. 7

    突然の引退劇…貴乃花親方“お涙頂戴会見”のウソ八百<下>

  8. 8

    貿易戦争 中国の切り札「米国債売却」で日本にシワ寄せ

  9. 9

    OBも疑心暗鬼 巨人・由伸監督“続投示唆”から急失速のナゾ

  10. 10

    原発外交、領土交渉…自民党は3代目に身上をつぶされる

もっと見る