「蛮政の秋」堂場瞬一著

公開日: 更新日:

 新聞社の社会部記者・南に舞い込んだ情報提供のメールに、大手IT企業から与党議員への違法献金と思われるリストが添えられていた。リストに記されているのはメディア規制法案に積極的な議員ばかりで、同社による政界工作の可能性が高い。前任地の山梨支局で誤報事件を起こした南は、起死回生を狙いながらも慎重に取材を進める。やがて、メールの発信者と思われる人物が1週間前に失踪したことが分かる。

 同じころ、野党の2世議員・富永も同じリストを入手。選挙を前に、与党にダメージを与え、名を上げたい富永は、予算委員会でリストに名がある与党幹部を追及するが……。

 虚実が入り乱れる政界・メディアを舞台にした社会派小説。(集英社 1800円+税)


【連載】BOOKレビュー

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ビートたけし「俺なんか悪いことばっかりしたけど…」 松本人志&中居正広に語っていた自身の“引き際”

  2. 2

    「二刀流」大谷翔平と「記録」にこだわったイチロー…天才2人の決定的な差異

  3. 3

    元フジテレビ長谷川豊アナが“おすぎ上納”告白で実名…佐々木恭子アナは災難か自業自得か

  4. 4

    橋本環奈『おむすび』はNHK朝ドラ視聴率ワーストほぼ確定…“パワハラ疑惑報道”が致命傷に

  5. 5

    中居正広氏は37年で築いた資産喪失の瀬戸際…不動産複数所有で倹約家も「違約金+α」の脅威

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    日本代表FW古橋亨梧の新天地は仏1部レンヌに!それでも森保ジャパン復帰が絶望的なワケ

  3. 8

    “かつての名門”武蔵の長期低落の深刻度…学習塾「鉄緑会」の指定校から外れたことも逆風に

  4. 9

    石丸伸二陣営に都知事選での公選法違反疑惑…矢面に立たされた渦中の「T氏」の正体と釈明

  5. 10

    橋本環奈「おむすび」浮上の足を引っ張るギャル衣装のダサさ…「カムカム」「ばけばけ」も逆風に