「シベリア最深紀行」中村逸郎著

公開日: 更新日:

 ロシアは多民族国家で、西シベリアはかつてはタタール人と総称されるウズベク人、カザフ人、トルコ人などが暮らすイスラム文化圏だった16世紀末にロシアの英雄、イェルマークに征服されたのだが、そのとき、川で溺死したイェルマークの遺体がイスラム墓地に埋葬されたという伝説がある。

 イスラム教徒にとってはあり得ない話で、従来、イスラム教徒とロシア正教徒は干渉せずに生きてきた。だが、プーチン政権になってから、ロシア正教徒が勝手に墓地内に十字架を立てるなどして、あつれきが生じているという。

 知られざるロシアの最深部を訪ねた政治学者の記録。(岩波書店 2400円+税)


【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  2. 2

    長嶋一茂は“バカ息子落書き騒動”を自虐ネタに解禁も…江角マキコはいま何を? 第一線復帰は?

  3. 3

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  4. 4

    "お騒がせ元女優"江角マキコさんが長女とTikTokに登場 20歳のタイミングは芸能界デビューの布石か

  5. 5

    【独自】江角マキコが名門校との"ドロ沼訴訟"に勝訴していた!「『江角は悪』の印象操作を感じた」と本人激白

  1. 6

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  2. 7

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  3. 8

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 9

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  5. 10

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール