「菌世界紀行」星野保著

公開日: 更新日:

 北大の大学院でカビなどの研究をしていた著者はアルバイト先の研究者に、研究に役に立つのではと雪腐病菌を教えられた。雪の下で踏んばっている植物に雪腐病をもたらすというマイナーな菌類だ。

 氷点下でも働く酵素をもっていることに興味をもった著者は、就職後、その研究に取り組むことに。ノルウェーの研究所に派遣されたとき、無人島で這いつくばって苔を探していたら、後ろで足音がする。ホッキョクグマか? 苔探しに夢中になっていたため、護身用のライフルは30メートルも向こうに置き忘れていた……。

 150年前は誰も知らなかった雪腐病菌の研究に取り組む著者の探検記。(岩波書店 1300円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?