「シニア左翼とは何か」小林哲夫氏

公開日: 更新日:

個人として参加するデモのスタイルがシニア世代には新鮮に映る

 昨年の安保法制への反対行動では、SEALDs(シールズ)の若者たちが話題になった。
 今も彼らのメッセージがさまざまな反響を呼んでいる。

「実は、どの集会に行っても、年配の方たちが多かったんです。60代、70代から80歳を超えた方たちが、どんな思いで足を運んでいるのかに興味を持ちました。それと『40年ぶりに戻ってきた』1970年全共闘運動の活動家たちが、今の運動をどう見ているのかも気になりました。裏返せば、あなたたち40年間何してたの? という疑問ですね」

 シニアたちに話を聞くと、一貫組、復活組、「ご意見番」組、初参加組に分けることができた。復活組は、柄谷行人、内田樹、上野千鶴子など学者が多い。ご意見番は大江健三郎、瀬戸内寂聴、澤地久枝、森村誠一など、反体制・反権力的な意見表明をしてきた知識人だ。

「それに対して、初参加組は、孫たちの将来を考えると、原発再稼働も安保法制も許せないと、60歳を超えて初めて参加した人たちです。1970年当時、大学生は同世代の20%、全共闘は多数派ではありませんでした。でも、戦後の民主主義教育を受けた人たちが危機感を抱いて初参加するほど、状況がひどいということでしょう」

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅宮アンナ「10日婚」短期間で"また"深い関係に…「だから騙される」父・辰夫さんが語っていた恋愛癖

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  4. 4

    山本舞香は“ヤンキー”より“令嬢”がハマる?「波うららかに、めおと日和」《ふかふみコンビ》で人気急上昇

  5. 5

    元横綱白鵬 退職決定で気になる「3つの疑問」…不可解な時期、憎き照ノ富士、親方衆も首を捻る今後

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  2. 7

    中川翔子「Switch2転売購入疑惑」を否定も火に油…過去の海賊版グッズ着用報道、ダブスタ癖もアダに

  3. 8

    横浜流星「べらぼう」ついに8%台に下落のナゼ…評価は高いのに視聴率が伴わないNHK大河のジレンマ

  4. 9

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る