「玉依姫」阿部智里著

公開日: 更新日:

 主人公は、両親を交通事故で亡くして、祖母と暮らしている高校生の葛野志帆。そんな志帆の元にある日突然、伯父を名乗る男が現れる。伯父が10歳のとき、祖母は志帆の母の由美子だけを連れて山内村を飛び出したというのだ。

 祖母に真偽を確かめるものの、祖母は伯父の言うことを聞いてはいけないと繰り返すばかり。せめて祖父の墓参りに来てほしいという伯父の願いを聞き入れ、志帆は祖母に内緒で山内村に向かう。村人の猛烈な歓迎に戸惑う志帆は、ようやく自分が恐ろしい儀式に巻き込まれたことに気づき、逃げようとするのだが……。

 本書は、「烏に単は似合わない」「烏は主を選ばない」「黄金の烏」「空棺の烏」に続く大人気「八咫烏」シリーズ最新刊。本作では山内村で繰り広げられる怪物の攻防に女子高校生が巻き込まれ、その異界の謎の一端が明かされる。史上最年少の20歳で松本清張賞を受賞しデビューした、著者独自の和風ファンタジーの世界が楽しめる。(文藝春秋 1500円+税)


【連載】週末に読みたいこの1冊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    バタバタNHK紅白 高視聴率でも今田美桜、有吉弘行らMC陣は負担増「出演者個々の頑張りに支えられた」

  2. 2

    松山千春がNHK紅白を「エコひいき」とバッサリ!歌手の“持ち時間”に求めた「平等」の正当性を考える

  3. 3

    「将軍 SHOGUN」シーズン2も撮影開始 2026年は柄本明、平岳大ら海外進出する日本人俳優に注目

  4. 4

    ロッテ前監督・吉井理人氏が2023年WBCを語る「大谷とダルのリリーフ登板は準決勝後に決まった」

  5. 5

    菊池風磨のカウコン演出に不満噴出 SNS解禁でSTARTO社の課題はタレントのメンタルケアに

  1. 6

    ロッテ前監督・吉井理人氏が佐々木朗希を語る「“返事もしなかった頃”から間違いなく成長しています」

  2. 7

    矢沢永吉ライブは『永ちゃんコール』禁止で対策も…B'z『客の大熱唱』とも通じる“深刻な悩み”

  3. 8

    《国分太一だけ?》「ウルトラマンDASH」の危険特番が大炎上!日テレスタッフにも問われるコンプライアンス

  4. 9

    巨人オーナーから“至上命令” 阿部監督が背負う「坂本勇人2世育成&抜擢」の重い十字架

  5. 10

    現役女子大生の鈴木京香はキャピキャピ感ゼロだった