「山小屋主人の炉端話」工藤隆雄著

公開日: 更新日:

 北八ケ岳・黒百合ヒュッテの主人、米川正利はやけくそ状態だった。書き入れ時のお盆に台風が近づき、客がほとんどいない。腹を立てて「ただ酒をみんなに振る舞うぞ」と言ったら、台風が来るので泊まらずに下山すると言った登山客たちが電話を貸してくれと言う。「台風で小屋に閉じ込められて帰れない」などと連絡して、下山をやめて飲み始めた。

 そのうちフォークダンスを始めたが、ミシッ、ミシッ、ドドドッという音がして2階の床が落っこちた。台風の襲来かと思ったが、台風は予想のコースを外れて房総方面に抜けたという。(「踊りはきらいだ」)

 山小屋の主人が語る34編の山の奇譚。(山と溪谷社 1300円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    北島三郎(3)「北島ファミリー」の長女・原田悠里が語る御大

  2. 2

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  3. 3

    「マクドは健康保険と年金に加入できてよかった」 シニアが働き続けるために必要なこととは?

  4. 4

    東京・蒲田の2駅結ぶ蒲蒲線、大田区と地元を取材して分かった実現のハードルと地元の思い

  5. 5

    NHK夏の音楽特番「うたであえたら」は北川景子のMCが見事 カオスと化した近年の紅白はお手本に

  1. 6

    菊池風磨はジャニー喜多川氏の“推薦”もあって慶大総合政策学部に進学 仕事の合間に1日10時間の猛勉強

  2. 7

    KDDIが楽天モバイルへの「ローミング」終了でライバルの“品質低下”を狙い撃つ

  3. 8

    豊昇龍が長期離脱で大の里までピンチ! “ひとり横綱”の重圧で「共倒れ」にならないか

  4. 9

    徳川光圀(1)水戸黄門は全国漫遊などしていない 主に出かけたのは江戸と領地の往復

  5. 10

    永野芽郁がキャバ嬢で「復帰」もM!LKファンやきもき…共演するかもしれない佐野勇斗への“キラー”ぶり警戒