「懐かしの心に残る黄金期の日本映画100選」猪俣勝人著

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 著者は脚本家だが、かつて映画を製作したことがあった。それは、ベルギー人の神父が恋人だった日本人スチュワーデスを殺した事件に憤激したからだ。神父は証人喚問が核心に迫ったとき、カトリック本部の召還命令で帰国した。

 カトリック信徒の恐喝や呪詛にもめげず、著者はこの事件をモデルに「白か黒か」という映画を作った。大映の永田雅一は絶賛したが、映画は封切り間もなく配給を打ち切られた。海外のカトリック勢力を刺激することを恐れた外務省情報部長の圧力で、映画の海外輸出の話も消えた。他に、ワイセツ論争を巻き起こした武智鉄二の「黒い雪」など、映画ファンとして知っておきたい日本映画100作品を紹介。(七つ森書館 2500円+税)

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