早川いくをさん 「会社もローンも忘れて恐竜談義」

公開日: 更新日:

「知られざる恐竜王国!!」原作・NHK「ダーウィンが来た!」 講談社編纂執筆・植田和貴監修・小林快次ほか(講談社 980円+税)

「おい、スピノサウルスって実は水生恐竜だったんだと」

「えっ『ジュラシックパーク3』で、ティラノサウルスと陸上で戦って、しかも勝ってたぞ」

「足には水かき、主食も魚、水中専門の恐竜だったそうだ」

「じゃ恐竜の王者はやっぱりティラノサウルスだったんだ、俺の勝ちィ!」

「何でおまえが勝ち誇るんだよ」

「ティラノサウルス応援団だから」

「応援したってとっくに滅びてんだよ。ところでそのティラノサウルスって羽毛が生えてたそうだぜ」

「そんなバカな!」

「この本に最新の研究が載ってるんだ」

「俺のティラノサウルスがカモやアヒルと同じなんてヤダ!」

「ガキみたいに泣くな。お、ティラノサウルスは日本にも生息してたんだってさ。1億年前の兵庫県にいたんだってよ」

「じゃ姫路城にも現れたかもね!」

「そんなわけないだろ!」

 たまの休みは、いい年こいた元恐竜少年が集って、この本片手にこんな恐竜談議にふけるのもいいかもしれない。会社もローンも忘れて……。

▽はやかわ・いくを 1965年、東京都生まれ。著書にベストセラーとなった「へんないきもの」ほか、「取るに足らない事件」「カッコいいほとけ」など多数。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動