「家出ファミリー」田村真菜著

公開日: 更新日:

 サナは恋人を連れてグループホームにいる認知症の母に面会に行った帰り道、高架下でホームレスに出会った。恋人が「あんなところに寝るなんて、僕には理解できないし、ありえないよ」と言うと、サナは「……わたしは昔、ホームレスの人たちと並んで、駅前に寝ていたことがあるわ」と言った。サナの父は時折出版社からもらう仕事をするだけで、家計は看護師の母が支えていた。生活苦で母は疲れきっていて、サナを包丁で刺そうとしたこともあった。

 ある日、サナと妹は、父を家に置きざりにして、母に連れられて野宿の旅に出た。

 貧困と虐待の中で育った著者の自伝的ノンフィクションノベル。(晶文社 1600円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  2. 2

    遠野なぎこさんか? 都内マンションで遺体見つかる 腐乱激しく身元確認のためDNA鑑定へ

  3. 3

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  4. 4

    ドジャース大谷翔平に「不正賭博騒動」飛び火の懸念…イッペイ事件から1年、米球界に再び衝撃走る

  5. 5

    “過労”のドジャース大谷翔平 ロバーツ監督に求められるのは「放任」ではなく「制止」

  1. 6

    酒豪は危険…遠野なぎこが医学教授に指摘された意外な病名

  2. 7

    今度は井ノ原快彦にジュニアへの“パワハラ疑惑”報道…旧ジャニタレが拭い切れないハラスメントイメージ

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    近年の夏は地獄…ベテランプロキャディーが教える“酷暑ゴルフ”の完全対策

  5. 10

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去