「死ぬ時に初めて気づく人生で大切なこと33」大津秀一著

公開日: 更新日:

 緩和医療医として、これまで2000人以上の末期がん患者を診療してきた著者が、自身の経験と患者との対話の中から、本当に幸せに生きるための日々の考え方を提言する。

「人生は大木である」――。ある80代の女性患者の言葉だという。大木は若木から育ち、天に枝を伸ばす。たくさんの生き物が大木を宿り木にする。大木は立ち続ける。時を経て、大木は年老いていく。枝は落ち、葉もなくなる。朽ちてゆく木は傷ついた樹皮をまといながら立っている。朽ちゆく木の状況は本当に意味がないのか。本当に悲しい木なのか。決してそうではない。

 老木は“ただ生きた”。別に何かを残そうなんて思わなかった。しかし、老木は何かを残した。完全に枯れ果てれば、土に返り、しばらくすれば大木が立っていたことさえも忘れさられるだろう。しかし、最初から何もなかったわけではない。そこに痕跡は残らなくても確かに木は生きたのだ。

 執着や執心から解放され、自由になれる考え方が詰まっている。(幻冬舎 1100円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    小室圭さん&眞子さんの「子供の性別」を特定したNYポストが「baby」「child」 に修正

  2. 2

    星野仙一監督は誰よりも自分を慕っていた牛島和彦をトレードの弾に、落合博満を手に入れた

  3. 3

    バナナマン日村が突然の休養発表 超売れっ子がネタにしていた肥満体型…ロケ番組多数に心配の声やまず

  4. 4

    Adoの初“顔出し”が話題 ミステリアス歌手の限界と20年非公表の「GRe4N BOYZ」との違い

  5. 5

    「自転車1メートル規制」で渋滞発生 道路交通法改正とどう付き合うべきか

  1. 6

    りくりゅうペア大逆転金メダルを呼んだ“かかあ天下” 木原龍一はリンク内外で三浦璃来を持ち上げていた

  2. 7

    家計負担の増加が続く「大学入学」…地方出身者の都心大学への進学は厳しい環境に

  3. 8

    ガソリン補助金限界でも「節約は不要」と…引くに引けない高市首相「大言壮語」の呪縛

  4. 9

    TBS「テレビ×ミセス」のスマスマ化で旧ジャニ不要論が加速 “体を張るイケメン”の専売特許は過去のもの

  5. 10

    嵐の大野智と相葉雅紀、二宮和也が通信制高校で学んだそれぞれの事情