「死ぬ時に初めて気づく人生で大切なこと33」大津秀一著

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 緩和医療医として、これまで2000人以上の末期がん患者を診療してきた著者が、自身の経験と患者との対話の中から、本当に幸せに生きるための日々の考え方を提言する。

「人生は大木である」――。ある80代の女性患者の言葉だという。大木は若木から育ち、天に枝を伸ばす。たくさんの生き物が大木を宿り木にする。大木は立ち続ける。時を経て、大木は年老いていく。枝は落ち、葉もなくなる。朽ちてゆく木は傷ついた樹皮をまといながら立っている。朽ちゆく木の状況は本当に意味がないのか。本当に悲しい木なのか。決してそうではない。

 老木は“ただ生きた”。別に何かを残そうなんて思わなかった。しかし、老木は何かを残した。完全に枯れ果てれば、土に返り、しばらくすれば大木が立っていたことさえも忘れさられるだろう。しかし、最初から何もなかったわけではない。そこに痕跡は残らなくても確かに木は生きたのだ。

 執着や執心から解放され、自由になれる考え方が詰まっている。(幻冬舎 1100円+税)

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