「引き潮」R・L・スティーヴンスン&ロイド・オズボーン著、駒月雅子訳

公開日: 更新日:

「ジキル博士とハイド氏」と「宝島」で有名なスティーヴンスンが、生前最後に発表した作品で、継子との共作。

 南太平洋、タヒチの浜辺に流れ着いた3人の男。オックスフォード出身でインテリのへリック。ニューイングランド出身のアメリカ人で、元船長のデイヴィス。ロンドンの下町育ちで、教養も品もないヒュイッシュ。いずれも人生の敗残者という趣で、あてどなく日々を過ごしていた。そこへ天然痘で船長を失った帆船を搬送する仕事が舞い込んだ。その船の積み荷に高価なシャンパンがあることを知ったヘリックらは乗っ取りを企てる。ところが嵐に遭遇し、海図にはない謎の島に漂着。その島はアトウォーターという男が仕切っており、この男と遭遇することで、3人の男たちの運命は大きく変転していく……。

 南海を舞台に、生まれも育った環境も異なる3人の男の野望と挫折をシニカルに描いたこの作品は、コナン・ドイルのお気に入りで、ぜひとも孫に読ませたい小説だと推奨したという。初の邦訳。

(国書刊行会 2500円+税)

【連載】週末に読みたいこの1冊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網