「素晴らしき洞窟探検の世界」吉田勝次著
国内外の洞窟を1000以上も潜ってきた探検家による洞窟探検への招待状。
携帯電話もGPSも使えない非日常の世界が広がる地底は、探検家にとって人の力のみで行ける唯一の人類未踏の地。欧米では「ケイビング」というアウトドアスポーツとして人気がある洞窟探検は、考古学や地質学など多種多様な学問とも密接に関係があり、毎回、何かしらの発見があるという。グーグルアースと地形・地質図を駆使して数多くの未踏洞窟を探し出してきた著者。そのひとつで、16年測量を続けてもまだ全貌が分からないという三重県の大洞窟「霧穴」をはじめ、これまで潜ってきた洞窟に読者を紙上で案内。時には死と隣り合わせの体験をしながらも、やめられないその魅力を語り尽くす。
(筑摩書房 920円+税)