異例の3期続投となった金融庁・森信親長官による金融機関の大改革時代。さあ銀行はどうする?

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「捨てられる銀行2 非産運用」橋本卓典

 森長官就任以来の金融庁の活動をルポし、本気で改革に取り組む地銀の地道な活動も紹介した前著「捨てられる銀行」が累計12万部を突破。その続編として書かれた本書は、銀行や生保などが売り込む「資産運用」の実態をあばく。

 実は日本の金融商品は欧米と比較すると手数料が高い。それを可処分所得の高い高齢富裕層に売りつける一方、セールスに回る若手銀行員らは金融商品の勉強のために本来の企業融資などが後手に回っている。これでは顧客にも社員にも資するところのない「非産運用」ではないか、というわけだ。

 前著と同様、内向き志向の銀行と官庁の双方に活を入れる森長官の取り組みを具体的にたどりつつ、なぜ「顧客本位の金融商品」が日本で普通に売られないのかを解き明かしてゆく。

 とかく経済記事は無味乾燥な解説か企業内人事劇になりがちだが、共同通信経済部記者の著者は官庁文書を引用し、どこに役人の知恵や旧弊が潜むのかを明らかにする。読んで楽しく、ためになる。

(講談社 800円+税)

「ドキュメント金融庁VS地銀」読売新聞東京本社経済部著

 空前の再編ラッシュといわれる地方銀行。地銀は不良債権問題に苦しみ、肝心の地元経済に貢献していない。そこに目を付けたのが森長官率いる金融庁。大手都銀と地銀双方に対して経営の透明化を求め、都銀のトップ人事まで監督してゆく。口出しするわけではないが、「会長はどんな役割か」「肩書だけではなく権限の範囲はなにか」などを厳しく問うのだ。他方、ロシアとのビジネスに活路を見いだす北海道銀行、昔ながらの温泉街に外国人客を誘致する企画を支援する八十二銀行など意欲ある地銀の例も豊富に紹介している。

(光文社 760円+税)

「三菱東京UFJ・三井住友・みずほ三大銀行がよくわかる本」津田倫男監修

 題名そのまま。3大メガバンクの行風から経営実態まで一通りのことがわかる。金融再編の話はないが、もともとこの3行もバブル後の都銀再編でいまの姿になった。三菱東京UFJは三菱・東京と三和・東海それぞれが合併した後に前者が後者を吸収。三井住友の場合も住友とさくら(太陽神戸三井)が合併。みずほは富士・第一勧銀・興銀が合併した。当然、社内派閥もあるし、各企業グループ内での立場の軽重も異なる。それらを含む各行の個性から採用条件、新人研修の中身、女子行員の制服紹介までと内容は幅広く、就活生の会社研究にも大いに役立ちそうだ。

(KADOKAWA 680円+税)

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