「貝社員 浅利軍平」浜口倫太郎著

公開日: 更新日:

 浅利軍平はビール会社の営業マンだが落ちこぼれで、本社ビル地下の営業4課に配属されている。同僚からは、海の底、砂に埋もれている貝になぞらえて、「貝社員」と揶揄されている。実際やる気ゼロ。外回りに出ても漫画喫茶で昼寝。そんな4課に元Jリーガーだという川畑が入社してくる。

 翌日、浅利は課長命令で、川畑を連れ、新橋の飲食店にあいさつ回りに行く。ライバル会社に独占されているこの界隈で、川畑が果敢に攻勢に出るのだという。ここから貝社員たちが変わり始めた。目標に定めたのはクリエーティブな新商品の開発で、研究所の同僚のおかげで開発には成功するのだが……。

 落ちこぼれたちの涙ぐましい奮闘を描いた痛快エンターテインメント小説。(講談社 1550円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  2. 2

    ヤクルト「FA東浜巨獲得」に現実味 村上宗隆の譲渡金10億円を原資に課題の先発補強

  3. 3

    どこよりも早い2026年国内女子ゴルフ大予想 女王候補5人の前に立ちはだかるのはこの選手

  4. 4

    「五十年目の俺たちの旅」最新映画が公開 “オメダ“役の田中健を直撃 「これで終わってもいいと思えるくらいの作品」

  5. 5

    「M-1グランプリ2025」超ダークホースの「たくろう」が初の決勝進出で圧勝したワケ

  1. 6

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  2. 7

    福原愛が再婚&オメデタも世論は冷ややか…再燃する「W不倫疑惑」と略奪愛報道の“後始末”

  3. 8

    早大が全国高校駅伝「花の1区」逸材乱獲 日本人最高記録を大幅更新の増子陽太まで

  4. 9

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ

  5. 10

    官邸幹部「核保有」発言不問の不気味な“魂胆” 高市政権の姑息な軍国化は年明けに暴走する