「ゴッホのあしあと」原田マハ著

公開日: 更新日:

 人気作家が、「炎の画家」ゴッホの知られざる素顔に迫るアートエッセー。

 わずか37年の生涯だったゴッホが、画家を志したのは27歳のとき。私たちが彼の絵と聞いて思い浮かべる作品は、32歳でパリに出て以降の約4年間に描かれたものだ。

 各地を転々としていたゴッホは、1886年にパリで日本の浮世絵と出合い、作風に大きな変化が表れる。

 一方、彼の死後わずか20年の1910年に日本で紹介されると、作品を見るため渡欧する熱狂的なファンが大勢現れるほど、ゴッホと日本人は、はるか昔から相思相愛の関係だったという。

 パリに日本美術を紹介した美術商・林忠正の存在や、ゴッホゆかりの地を巡る旅などを織り交ぜながら、ゴッホ作品に新たな魅力を見いだす。

 (幻冬舎 760円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 3

    カーリング女子フォルティウスのミラノ五輪表彰台は23歳リザーブ小林未奈の「夜活」次第

  4. 4

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  5. 5

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  1. 6

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  2. 7

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 8

    松岡昌宏も日テレに"反撃"…すでに元TOKIO不在の『ザ!鉄腕!DASH!!』がそれでも番組を打ち切れなかった事情

  4. 9

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  5. 10

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった