「ASK トップタレントの『値段』」新堂冬樹著

公開日: 更新日:

 主人公は、18歳でアイドル誌「ティーン・ブレイク」の「ミス・ティーン・ブレイク」に選ばれ、芸能界に華々しくデビューした優奈。「奇跡の9頭身女子高生」のキャッチフレーズですべてのメジャー誌の表紙を飾り、20歳を越えてからはバラエティー番組にも出演。所属事務所の中でも稼ぎ頭ということもあって、女王様のような扱いを受けていた。

 しかし、優奈に次ぐ有望株の新人・ゆらぎの活躍に追い上げられ、次第に焦りを感じ始める。そんなとき、大手芸能プロダクションの社長から移籍しないかという誘いを受ける。看板モデルになれるという甘い言葉に心を動かされた優奈だったが、それは恐ろしい罠だった……。

 本書は、週刊プレイボーイの人気連載小説を再構成し、書籍化したもの。人気絶頂のグラビアアイドルが、悪徳芸能プロの社長の罠に落ち、超高級デリヘル嬢、AV出演へと転落していく。屈辱をバネに、再びのし上がろうと試みる壮絶な逆襲劇が描かれている。

 (集英社 2000円+税)

【連載】週末に読みたいこの1冊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    農水省ゴリ押し「おこめ券」は完全失速…鈴木農相も「食料品全般に使える」とコメ高騰対策から逸脱の本末転倒

  3. 3

    TBS「ザ・ロイヤルファミリー」はロケ地巡礼も大盛り上がり

  4. 4

    維新の政権しがみつき戦略は破綻確実…定数削減を「改革のセンターピン」とイキった吉村代表ダサすぎる発言後退

  5. 5

    3度目の日本記録更新 マラソン大迫傑は目的と手段が明確で“分かりやすい”から面白い

  1. 6

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  2. 7

    粗品「THE W」での“爆弾発言”が物議…「1秒も面白くなかった」「レベルの低い大会だった」「間違ったお笑い」

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  5. 10

    巨人阿部監督の“育成放棄宣言”に選手とファン絶望…ベテラン偏重、補強優先はもうウンザリ