「東京カジノパラダイス」楡周平著

公開日: 更新日:

 下半身スキャンダルで会社を辞めた元商社マンの杉田は2年後に開業するお台場カジノの運営会社カイザーに転職。上司のオリバーによると、パチンコ客を基にした政府の試算では、カジノの運営が行き詰まるのは明らかだという。

 カジノを黒字にするためには、売り上げの8割を占める世界のVIPを日本に集める必要がある。多くの候補から杉田が選ばれたのは、遊び好きが見込まれたからだ。官僚たちが採算度外視で無理難題を押し付けてくる中、オリバーの秘書・柏木がカジノの目玉にサイコロの「丁半」をしてはどうかと言い出す。杉田は反対するが、オリバーは乗り気だ。

 間もなく誕生するであろう、日本のカジノの舞台裏を先取りしたようなエンターテインメント長編。

(新潮社 670円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大の里、豊昇龍の両横綱も戦々恐々…「新怪物」加入で躍進止まらぬ伊勢ケ浜部屋の巨大戦力

  2. 2

    84歳の五月みどりが最期のパートナーと過ごす“やすらぎの刻”…経営するギフトショップは閉店

  3. 3

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  4. 4

    星野監督は中村武志さんを張り倒した直後、3ランを打った隣の俺にも鉄拳制裁…メチャクチャ痛かった

  5. 5

    ヤクルト村上宗隆の「ドジャース入り」を阻む大谷翔平と正三塁手マンシーの壁

  1. 6

    中村玉緒は「パチンコと勝新太郎はやめられません」と豪快に宣言した

  2. 7

    ドジャース佐々木朗希は「ひとりぼっち」で崖っぷち…ロバーツ監督が“気になる発言”も

  3. 8

    元幕内照強の“しょっぱい犯罪”に角界も呆れた…トラブル多数現役時代の「ヤンチャ」な素顔

  4. 9

    小祝さくらは「加齢の影響」漏らしていた…ツアー6週連続欠場の深刻度

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の才能腐らす「メンタルの病巣」…マイナーでの大炎上にロバーツ監督もバッサリ