「蛇足屋勢四郎」中村朋臣著

公開日: 更新日:

 千住小塚原の刑場で斬首され埋められた罪人の屍を持ち去る盗っ人が出没。風評被害に悩む旅籠の主人らに頼まれた便利屋の勢四郎が、深夜、刑場で待ち伏せていると、賊が現れた。しかし、彼らの頭領と思われる男は、剣術では江戸で5本の指に入るといわれる勢四郎と互角の腕前で、屍を盗む理由も問いただせぬまま逃げられてしまう。

 翌日、今はほうき屋として世をはばかりながら隠密で悪人退治をしている元大目付・近藤に呼び出された勢四郎は、最近、商家を狙う強盗が相次いでいると教えられる。どうやら、その一味の背後には、勢四郎の因縁の相手・鳶沢がいるようだという。

 奉行所に聞き届けてもらえないような困りごとを片付ける「蛇足屋」勢四郎が活躍する剣豪小説。

(光文社 700円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動