「博奕のアンソロジー」宮内悠介編

公開日: 更新日:

「僕」はシンガポールのホテルで日本人の老夫婦と知り合いになり、ある日、夫人に声をかけられた。夫は妻とのディナーをキャンセルしてカジノに行ったという。

 僕は夫人と川沿いのレストランで食事をすることになったが、ここのパンダン・チーズタルトは絶品だとか。料理のコースの説明を断った彼女は「私もひとつ、博奕(ばくち)をしてみようかしら」と言った。デザートにパンダン・チーズタルトが出てきたら、約束を破った罪滅ぼしに夫に新しい指輪を買ってもらう。違うものだったら、結婚指輪を川に投げ捨てて日本に帰り、夫とは二度と会わないと。そして……。(梓崎優著「獅子の町の夜」)

 編者がテーマを決めて作家に執筆依頼した10編の短編。 (光文社 1600円+税)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のBOOKS記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    NHKも優遇なし 青山アナに「育休中の給与返せ」批判の誤解

  2. 2

    福岡知事選で“麻生アレルギー” 学会や九州財界から爪弾き

  3. 3

    丸獲得でも変わらず 巨人がOP戦で露呈“広島恐怖症”の重篤

  4. 4

    死骸で発見のジュゴンは…辺野古埋め立てで行方不明だった

  5. 5

    北方領土「第2次世界大戦の結果論」というのは暴論である

  6. 6

    東京福祉大“消えた留学生”問題を招いた安倍政権の数値目標

  7. 7

    籠池氏が久々の爆弾発言「昭恵付職員が財務省室長と面会」

  8. 8

    東京五輪で終電延長 鉄道各社が強いられる“ブラック労働”

  9. 9

    ルノーと三菱グループ急接近か 日産含む“3社統合”への思惑

  10. 10

    記者に華奢な手を差し出し…葉月里緒奈に感じた“魔性の女”

もっと見る