「平成の東京12の貌」文藝春秋編

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 ノンフィクション作家12人が、変貌する東京の街をテーマにつづるリレールポルタージ。

「ゴジラとタワーマンション」と題した髙山文彦氏の作品は、東京タワーの大展望台から見渡したタワービル群の光景から始まる。200メートル超えのそれらの建物を目の当たりにして、身長50メートルのゴジラはもはや、東京を破壊することなどできないではないかと嘆く。

 一方で、数年前にタワーマンションの43階から転落死した6歳の女の子の事件に思いを馳せる。近年、蔓延する「高所平気症」なる傾向を指摘し、タワマンは便利と安全とを引き換えに、大いなるものを人間から遮断し、奪ってはいないかと問いかける。

 その他、保育園建設に反対する住民を取材する森健氏など、それぞれの視点で東京を見つめる。

(文藝春秋 980円+税)

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