「ローカルバスの終点へ」宮脇俊三著

公開日: 更新日:

 鉄道紀行の先達が、鉄道も通わぬへき地のローカルバスに乗り、終点を目指すバス旅紀行。

 1回目の旅は北海道・積丹半島西岸の小漁村「川白」に向かう。バスは半島の基部にある港町・岩内から出る。昭和60年に廃線になってしまった国鉄岩内線の跡を見るのも旅の目的のひとつ。地図を見ると川白までの地勢は険しく、断崖が連なり、道は山肌を巻いている。スリルと絶景を期待して上野から新幹線、特急を乗り継ぎ、青函連絡船を経由して長万部で1泊。翌朝、函館本線で岩内線の起点だった小沢に行き、バスに乗り換え岩内に到着。そしていよいよ目的の川白行きに乗り込むと、がら空きだと思っていたバスは意外にも混んでいた……。

 北海道から沖縄まで23路線。バスで日本各地の最深部を目指す。

(河出書房新社 840円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋