「ローカルバスの終点へ」宮脇俊三著

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 鉄道紀行の先達が、鉄道も通わぬへき地のローカルバスに乗り、終点を目指すバス旅紀行。

 1回目の旅は北海道・積丹半島西岸の小漁村「川白」に向かう。バスは半島の基部にある港町・岩内から出る。昭和60年に廃線になってしまった国鉄岩内線の跡を見るのも旅の目的のひとつ。地図を見ると川白までの地勢は険しく、断崖が連なり、道は山肌を巻いている。スリルと絶景を期待して上野から新幹線、特急を乗り継ぎ、青函連絡船を経由して長万部で1泊。翌朝、函館本線で岩内線の起点だった小沢に行き、バスに乗り換え岩内に到着。そしていよいよ目的の川白行きに乗り込むと、がら空きだと思っていたバスは意外にも混んでいた……。

 北海道から沖縄まで23路線。バスで日本各地の最深部を目指す。

(河出書房新社 840円+税)

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