「なぜか笑顔になれる認知症介護」奥野修司著

公開日: 更新日:

 家族に大きな負担を強いる認知症の介護だが、著者は「私たちは認知症のことをよく知らずに介護して、余計な苦労を背負っているのかもしれない」と指摘する。その理由のひとつは、介護すると家族と当事者の思いが食い違っていることにある。同じアルツハイマー型認知症でも患者によって症状が異なり、マニュアルにのっとった介護は役に立たないのだ。そして、もうひとつは行政のサポートシステムが周知されていないため、介護負担や経済的負担が重くなっているケースだという。

「徘徊(はいかい)」や「物盗(と)られ妄想」などの問題行動がなぜ起こるのか、申請時期によって金額に雲泥の差が出る障害年金など。

 当事者たちの声に耳を澄ませながら、認知症への備え方、介護の仕方を紹介する健康テキスト。

 (講談社 1000円+税)



最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    長瀬智也が国分太一の会見めぐりSNSに“意味深”投稿連発…芸能界への未練と役者復帰の“匂わせ”

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  3. 8

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  4. 9

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  5. 10

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…