「バーテンダーの流儀」城アラキ著
人気漫画「バーテンダー」など、酒と酒にまつわる人間ドラマを描き続けてきた漫画原作者による大人のためのバー入門。
2016年、89年の歴史に幕を閉じた銀座の伝説のバー「ボルドー」。その思い出を紹介しながら、日本のバーは客のためにつくられているのではなく「オーナーがその空間の中に自分の美意識や夢、サービス=人とのあるべき関係など、さまざまな想いを込めて形にしたもの」だと説く。そういう意味で、バーは「客を選ぶ」稀有(けう)な飲食業なのだという。
バーの扉が厳重で重々しく、店名も小さく目立たない理由、逆にホテルのバーには扉がない訳など、多くのエピソードを交えながら「バーに宿る魂」を語るとともに、「バーの十戒」など初心者でも楽しめるコツもアドバイス。
(集英社 820円+税)