「中国が宇宙を支配する日」青木節子著

公開日: 更新日:

 米中対決は、宇宙にその舞台を移しつつある。5年前、中国が世界で初めて量子科学衛星「墨子」の打ち上げに成功。量子科学衛星は、量子暗号通信技術を搭載した人工衛星で、中国は国家の安全保障上、世界で頭ひとつ抜きんでたことになる。

 さらに中国は、「墨子」と量子暗号をやりとりする地上局を、世界各国に設置しようともくろんでいる。

 一方、大戦以降、ソ連と熾烈(しれつ)な競争と協力を繰り広げてきたアメリカは、世界のリーダーとして宇宙がもたらす富と安全を世界に配分する制度づくりに腐心するとともに、宇宙支配を決して譲り渡さないよう立ち回ってきた。

 本書は、中国、アメリカ、日本を中心に宇宙開発の歴史を振り返りながら、宇宙における安全保障の最前線を伝える。

(新潮社 836円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    竹内結子さん、石原さとみに立ちはだかった女優35歳限界説

  2. 2

    「俺は帰る!」長嶋一茂“王様気取り”にテレビ業界から呆れ声…“親の七光だけで中身ナシ”の末路

  3. 3

    巨人・岡本和真がビビる「やっぱりあと1年待ってくれ」…最終盤に調子を上げてきたワケ

  4. 4

    沢口靖子はまさに“奇跡のアラ環”!「2025年で『60歳』のお美しい女性有名人」圧倒的1位の原点

  5. 5

    視聴率トップ「モーニングショー」山口真由氏に続き…女性コメンテーター2人も"同時卒業"の背景と今後

  1. 6

    米倉涼子の"体調問題"が各界に波紋…空白の1カ月間に一体何が? ドラマ降板情報も

  2. 7

    山口真由氏「妊娠・休養」報道で人気を証明 復帰後に約束された「最強コメンテーター」の道

  3. 8

    杉田かおるが財閥創業者の孫との離婚で語ったこと

  4. 9

    林芳正氏が自民党総裁選“台風の目に”…「2強」失速でまさかの決戦投票進出あるか

  5. 10

    叱責、鉄拳、罰金…試練の日々で星野監督よりも「怖かった人」