「落暉(ゆうひ)に燃ゆる 大岡裁き再吟味」辻堂魁著

公開日: 更新日:

 元文2年晩秋、大岡越前守忠相が江戸南町奉行から寺社奉行に転出して1年余が過ぎた。表向きは栄転だが、忠相が主導した貨幣吹き替えを巡り、両替商などの巨大商人との暗闘に敗れた結果だった。

 ある日、気鬱で登城を控え日記に向き合っていた忠相の脳裏に、5年前に南町奉行所の大白洲に座っていた男の顔が蘇る。指物職人の与佐というその男は、米問屋高間の手代を殺した罪で打ち首の裁定が下り結審。あとは言い渡すばかりだった。事件は、飢饉で米価が高騰、群衆が米を求めて問屋に押し寄せた騒動の中で起きた。与佐の最後の言葉が耳に残る忠相は、鷹匠の息子・十一の助けを借り、もう一度、高間騒動について調べ直す。

 還暦を過ぎた名奉行が過去の事件と向き合う時代小説新シリーズ。

(講談社 748円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渋野日向子の今季米ツアー獲得賞金「約6933万円」の衝撃…23試合でトップ10入りたった1回

  2. 2

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  3. 3

    今の渋野日向子にはゴルフを遮断し、クラブを持たない休息が必要です

  4. 4

    陰謀論もここまで? 美智子上皇后様をめぐりXで怪しい主張相次ぐ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  2. 7

    安青錦は大関昇進も“課題”クリアできず…「手で受けるだけ」の立ち合いに厳しい指摘

  3. 8

    Snow Manの強みは抜群のスタイルと、それでも“高みを目指す”チャレンジ精神

  4. 9

    小室眞子さん最新写真に「オーラがない」と驚き広がる…「皇族に見えない」と指摘するファンの残念

  5. 10

    池松壮亮&河合優実「業界一多忙カップル」ついにゴールインへ…交際発覚から2年半で“唯一の不安”も払拭か