「非科学主義信仰」 及川順著

公開日: 更新日:

 分断化が進む米国社会の実相を伝えるリポート。

 米国は、かつて自由、平等、民主主義といった理念を旗印に一つの国家としてまとまっていたが、今や共通の理念を失い、国家が新しい問題に直面するたびに2つの対立するグループに分かれるようになった。

 対立する一方の側は、科学とそれに基づく合理的な判断を信じる人たちで、もう一方は科学や、科学を「錦の御旗」として掲げる人々に不信感を抱く人たちだ。その不信感は「信仰」の域にまで達している。

 ワクチン接種の是非をはじめ、移民受け入れ、銃規制の是非、そして先鋭化する人種差別問題などについて、「非科学主義信仰」にはまった当事者たちの活動を取材。非科学主義が政治を突き動かす現状や、非科学主義信仰拡散の背景を分析する。

(集英社 1089円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅宮アンナ「10日婚」短期間で"また"深い関係に…「だから騙される」父・辰夫さんが語っていた恋愛癖

  2. 2

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  4. 4

    山本舞香は“ヤンキー”より“令嬢”がハマる?「波うららかに、めおと日和」《ふかふみコンビ》で人気急上昇

  5. 5

    元横綱白鵬 退職決定で気になる「3つの疑問」…不可解な時期、憎き照ノ富士、親方衆も首を捻る今後

  1. 6

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  2. 7

    中川翔子「Switch2転売購入疑惑」を否定も火に油…過去の海賊版グッズ着用報道、ダブスタ癖もアダに

  3. 8

    横浜流星「べらぼう」ついに8%台に下落のナゼ…評価は高いのに視聴率が伴わないNHK大河のジレンマ

  4. 9

    中日・中田翔がいよいよ崖っぷち…西武から“問題児”佐藤龍世を素行リスク覚悟で獲得の波紋

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希「今季構想外」特別待遇剥奪でアリゾナ送還へ…かばい続けてきたロバーツ監督まで首捻る