「おやごころ」畠中恵著

公開日: 更新日:

「おやごころ」畠中恵著

 神田古町の名主、高橋麻之助は、元定廻り同心見習いの相馬吉五郎がもちこんだ相談ごとに首をかしげた。旗本の羽山隆信が相馬家を訪れ、嫡男周太郎の悪行のために家が危ういと言って、25両を忍ばせた菓子折りと書き付けを置いていった。書き付けには周太郎が酔って堀に落ちたことが書いてあるだけで、吉五郎が探っても周太郎の悪行がつかめない。

 そこで、周太郎が絵を習っている絵師、狩野雪山を訪ねると、雪山は周太郎が腹を決められないと言う。画才はあるが食べていけるほどではなく、絵師などに婿入りして生きていく道はあるが、旗本の家を捨てられないのだと。

 名主の息子が人々のもめごとを解決する時代小説6編。

(文藝春秋 1650円)

【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  2. 2

    紗栄子にあって工藤静香にないものとは? 道休蓮vsKōki,「親の七光」モデルデビューが明暗分かれたワケ

  3. 3

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  4. 4

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  5. 5

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  1. 6

    永野芽郁×田中圭「不倫疑惑」騒動でダメージが大きいのはどっちだ?

  2. 7

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  3. 8

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動

  4. 9

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 10

    永野芽郁がANNで“二股不倫”騒動を謝罪も、清純派イメージ崩壊危機…蒸し返される過去の奔放すぎる行状