「夏のレクィエム」小川征也著

公開日: 更新日:

「夏のレクィエム」小川征也著

 82歳の男が妻を亡くし、納骨をすませた後、呆然としていた。

 ある日、男は妻のベッドのヘッドボードにA5の小さなノートを見つけた。水分が取れなくなった8月1日から死の4日前の9月7日までの日記だった。

 男にとって思い出したくないことも書かれているが、男は物書きだったので、何度も日記を読み返すうちに、これを土台に小説を書こうと思いつく。

 そう思ったとたん、男は生気を取り戻す。小説は、作家志望の中江友治という男が、喫茶店に入ってきた玉水明子という女に霊感を受け、先輩に声をかけてもらうシーンから始まるが……。

 妻の最期の日々を見つめる男の悲しくも美しい物語。

(作品社 2200円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    自転車の「ハンドサイン」が片手運転ではとSNSで物議…4月1日適用「青切符」では反則金5000円

  2. 2

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  3. 3

    柳楽優弥「九条の大罪」23歳新人が大バズり! 配信ドラマに才能流出→地上波テレビの“終わりの始まり”

  4. 4

    スピードスケート引退・高木美帆にオランダが舌なめずり “王国復権の切り札”として白羽の矢

  5. 5

    ホルムズ海峡封鎖で習近平指導部が高笑い 中国の石油備蓄量は日本の5倍超、いまだ一滴も放出せず

  1. 6

    高市首相「イヤイヤ集中審議」の一部始終…収まらないイライラ、官邸崩壊もチラつき深まる孤立

  2. 7

    田尾監督には感謝しかない 電撃解任の際は一緒に辞めるつもりだったけど…

  3. 8

    故・中山美穂さんの遺産めぐる「相続トラブル」報道の実相…ひとり息子の相続放棄で、確執の実母に権利移行か

  4. 9

    ボクシング元世界王者・内藤大助さんは昨年ジム開設「ジィちゃんバァちゃんも大歓迎」

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希がまたも背信投球…指揮官まで「物足りなさ」指摘でローテ降格カウントダウン