「姥玉みっつ」西條奈加著

公開日: 更新日:

「姥玉みっつ」西條奈加著

 お麓は61歳。目が悪くなって書き物に難儀している名主に代わって人別帳を作るなどの書き役をしている。安泰な老後を送れると思っていたのに、家族とうまくいかない幼なじみのお菅とお修が転がり込んできた。しかたなく店賃が最も高い長屋の2階屋に住んでいる。

 ある日、お菅が8、9歳の少女に引っ張られて、裏の萩ノ原で女が倒れているのを見つけた。暴力亭主から逃げてきたのだが、お麓の家に運び込まれて2日後に息を引き取る。少女は口がきけないらしい。とりあえずお萩と名づけられ、お麓が引き取ることに。そのお萩が書棚にあった「古今和歌集」を夢中で読んでいた。

 3人の婆が活躍する時代小説。

(潮出版社 1760円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動