「なぜ難民を受け入れるのか」橋本直子著

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「なぜ難民を受け入れるのか」橋本直子著

 国連難民高等弁務官事務所は2022年末時点で、世界では約1億840万人もの人が何らかの理由で家を追われていると推定。こうした難民の受け入れとは、迫害を恐れ庇護を求めてきた外国人に安定した法的地位を与え、地元住民と同等の権利を保障し、隣人として一緒に社会を構成すること。

 この難民保護は究極的には国家しか許可できない営みであるが、日本が過去半世紀ほど得意としてきたのは海外にいる難民への「支援」だった。

 はたしてそれが国益にかなっているのか。本書は、難民の定義から各国の難民受け入れの実情や政策の紹介、さらに難民受け入れに対する懸念としてあげられる治安悪化や財政負担についてもデータで検証。

 今後の難民受け入れのあるべき姿について提言する社会問題入門書。 (岩波書店 1232円)

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