「六月のぶりぶりぎっちょう」万城目学著

公開日: 更新日:

「六月のぶりぶりぎっちょう」万城目学著

 大阪女学館の教師、滝川が銃声を聞いた夢を見て目を覚ましたのは、6月2日の午前6時2分。誰かがホテルの廊下を走り抜け、「天下」と記した木札付きの鍵を落としていった。奧の部屋に男性が倒れていて、その背中に赤い染みが広がっているのに気づいた。「この人、死んでる!」と悲鳴を上げて、滝川は気を失った。

 目覚めたら、岡島藤吉郎が滝川の額に銃を向けて、「アンタがボスを殺したのか」と尋ねた。そして「天下」をどこに隠したと詰問する。するとソフィー先生が、探しているものは最初からこの部屋にはないと言う。

 教師がなぜか「本能寺の変」の世界に入り込んでしまう、迷路のようなミステリー。

(文藝春秋 1870円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    JリーグMVP武藤嘉紀が浦和へ電撃移籍か…神戸退団を後押しする“2つの不満”と大きな野望

  2. 2

    広島ドラ2九里亜蓮 金髪「特攻隊長」を更生させた祖母の愛

  3. 3

    悠仁さまのお立場を危うくしかねない“筑波のプーチン”の存在…14年間も国立大トップに君臨

  4. 4

    田中将大ほぼ“セルフ戦力外”で独立リーグが虎視眈々!素行不良選手を受け入れる懐、NPB復帰の環境も万全

  5. 5

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  1. 6

    FW大迫勇也を代表招集しないのか? 神戸J連覇に貢献も森保監督との間に漂う“微妙な空気”

  2. 7

    結局「光る君へ」の“勝利”で終わった? 新たな大河ファンを獲得した吉高由里子の評価はうなぎ上り

  3. 8

    飯島愛さん謎の孤独死から15年…関係者が明かした体調不良と、“暗躍した男性”の存在

  4. 9

    巨人がもしFA3連敗ならクビが飛ぶのは誰? 赤っ恥かかされた山口オーナーと阿部監督の怒りの矛先

  5. 10

    中日FA福谷浩司に“滑り止め特需”!ヤクルトはソフトB石川にフラれ即乗り換え、巨人とロッテも続くか