「みしらぬ国戦争」三崎亜記著
「みしらぬ国戦争」三崎亜記著
砂浜に漂着した「異物」をチェックするのがユイの仕事だ。「落とし物ですか?」と、60代くらいの男がユイに声をかけた。一緒に捜すと言ったその男が木彫りの人形を拾いあげた。腹部に独特の模様が刻まれている。ユイの持っているペンダントヘッドにも同じ模様が刻まれていた。ユイは幼い頃、浜辺に倒れているのを発見された。頭の傷が一切の記憶を奪い、過去につながるものはこのペンダントヘッドだけだ。
この国は2年前から海を越えてミサイルが飛来するようになった。攻撃してくるのがどこの国なのか、侵略理由は何なのか、すべてが不明なのだ。保安局対策本部は敵をUNC(未確認隣接国家)と名づけ、工作に着手する。
「戦争」をテーマにしたエンターテインメント小説。
(KADOKAWA 1980円)