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一雫ライオン作家

1973年、東京都出身。明治大学政治経済学部2部中退。俳優としての活動を経て、演劇ユニット「東京深夜舞台」を結成後、脚本家に。数多くの作品の脚本を担当後、2017年に「ダー・天使」で小説家デビュー。21年に刊行した「二人の嘘」が話題となりベストセラーに。著書に「スノーマン」「流氷の果て」などがある。

(77)堂前が美千代にむかって微笑む

公開日: 更新日:
イラスト・宮坂猛(C)日刊ゲンダイ

 堂前はBMWを飛ばし、自宅へ戻った。

 車を駐車場に停めて降りると、自宅を挟んだ通りの反対側にある場所に目を移す。毎回の決め事だった。

 そこには派出所があり、制服警察官が二名、勤務している。

 ひとりの警察官と視線が合い、堂前は深々と頭を下げた。

 若… 

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【連載】十二の眼

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