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井上理津子ノンフィクションライター

1955年、奈良県生まれ。「さいごの色街 飛田」「葬送の仕事師たち」といった性や死がテーマのノンフィクションのほか、日刊ゲンダイ連載から「すごい古書店 変な図書館」も。近著に「絶滅危惧個人商店」「師弟百景」。

よもぎBOOKS(三鷹)黄色の壁に並ぶ絵本、平台の選書やアートに思わず見入る

公開日: 更新日:

 三鷹駅から続く「中央通り」沿いに、少し古い大きなマンションがあり、その2階。ノスタルジックなソファが窓から見える家具屋さんの隣だ。「すてきな場所ですね」と申し上げると、「絵本屋をやりたいけど……と思っていたとき、たまたまこの物件を紹介され、“外堀を埋められた”感じで(笑)オープンして、9年になります」と、店主の辰巳末由さん。

 ドア側の壁一面が黄色で、そこに「こんとあき」「ねこのセーター」「フレデリック」「りょこう」など名作二十数冊が表紙を見せて並んでいる。「ここ? 自由に試し読みをしてくださいねと」。辰巳さん自身の所有本だそうで、読んで買いたくなれば、新品をどうぞ、である。全て推し本だと一目瞭然だ。いつから絵本にご興味を?

「大手書店に勤めていたとき、絵本好きの上司の影響でした。『絵本って、絵としても詩としても完成度が高い』と思ったのがきっかけですね。その後、『子どもを育てながら絵本を知る』という感じでした」

 大手書店は組織再編が続く中で退職。店名の「よもぎ」は、「どこにでも生えていて、気づくと足元にある。本もそんな存在であってほしい」との思いからで、選書に通底。推定3000冊のうち、8割が新刊、2割が古本の構成だ。

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