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井上理津子ノンフィクションライター

1955年、奈良県生まれ。「さいごの色街 飛田」「葬送の仕事師たち」といった性や死がテーマのノンフィクションのほか、日刊ゲンダイ連載から「すごい古書店 変な図書館」も。近著に「絶滅危惧個人商店」「師弟百景」。

よもぎBOOKS(三鷹)黄色の壁に並ぶ絵本、平台の選書やアートに思わず見入る

公開日: 更新日:

本屋って何をやっても正解も不正解もないと思うように

 おしゃれしたユニークなネコたちが描かれた牧野千穂さんの個展「Love and All that」(18日まで)に見入ったり、平台に並ぶ「ゆきみちさんぽ」「おせち」「こたつ」で、今の季節感に浸ったり。居心地いい!

「開業以来のベストセラーは?」と聞くと、辰巳さんは相当悩んでから、「谷川俊太郎の『幸せについて』と、夏葉社の『さよならのあとで』ですね」と、後者は手にしつつ。わっ。私の座右の書だ。「絵本と詩集の境目はなく、子ども向き、大人向きの別もないですよね」と言うと、辰巳さんはにっこりし、「さらに」と言って続ける。

「近年、出版社がじかに本を売り、本屋も出版をし、その境目もなくなってきているでしょう? そんな中、本屋って、何をやっても正解も不正解もないと思うようになりました」と。

 そして、見せてくれたのが、昨年11月に刊行したばかりの自社本「月のえほん」。デザイン関係の仕事をするお客の半田遊太さん著のサイレント絵本だ。文字がなく、絵だけで、月と猫と人の世界がふわりと広がり、気づけばセリフをつけている自分がいるじゃない。辰巳さんの店名への「(本が)気づくと足元にある」という思いは、本の存在ばかりか、その中身まで足元=普段の心の中に、ということだ、きっと、と思えた。

◆三鷹市下連雀4-15-33 三鷹プラーザ2F/℡050-6870-6057(不在時留守電)/JR中央線三鷹駅南口から徒歩10分/正午~午後5時半(土・日・祝日は6時まで)。週に2日不定休(SNSで確認を)

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