著者のコラム一覧
永井紗耶子

1977年、神奈川県出身。慶応義塾大学文学部卒。新聞記者、フリーライターを経て、2010年「絡繰り心中」で第11回小学館文庫小説賞を受賞し、デビュー。21年、「商う狼-江戸商人 杉本茂十郎-」で第40回新田次郎文学賞を受賞。23年、「木挽町のあだ討ち」で第36回山本周五郎賞と第169回直木賞のダブル受賞を果たす。近著に「青青といく」「めぐる糸」など。

(39)あの男は怯えていた

公開日: 更新日:
イラスト・遠藤拓人

 うっかり宗長に心を許していただけに、佐助は裏切られたような心地がした。そして、己が孫十郎のことを話したばかりに……と思うと、ずしりと業を背負ったようで、青ざめる。

 その顔を見た宗長は、佐助の心中を察したらしい。

「そなたが、気に病むことは何もないぞ」

 佐助… 

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【連載】修羅にうたう

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