Nスペに何が? 「戦後70年特集」で安倍政権をやんわり批判

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「NHKスペシャル」が充実している。金~日と3夜にまたがって戦争や戦後を大々的に特集。過去の映像で振り返り、コメンテーターが手短に検証する安手な作りだが、内容は濃い。

 先週は「~世界の中で~」と題し、金曜は「信頼回復への道」、土曜は「冷戦 日本の選択」、日曜は「“平和国家”の試練と模索」の3本。

 例えば、2回目の「冷戦」はタイトルだけだとわからないが、沖縄返還に関して米国との核の運び入れなどの密約、日中国交正常化について大平外相の中国での交渉を取り上げた。番組では最近発見され、初めて公開する映像や証言テープを流してわかりやすくレクチャー。佐藤栄作総理と交渉に当たった元外務省職員などの当時を振り返るインタビューもあったりして見応えがあった。

 作りとしてはアメリカのノンフィクション番組の真似なのだが、注目すべきは先週の3本ともがどことなく現在の日本の政治状況とリンク、比較しやすい作りだった気がしたこと。敗戦国の日本が戦後に米国や近隣国とどのように争いを回避してうまくやろうと苦労したか、少し美談交じりに伝えることで、「今の政権が進める外交は違うでしょ?」と間接的に批判している印象なのだ。

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