北大路欣也&里見浩太郎 TVドラマで“高齢ブレーク”のワケ

公開日: 更新日:

 薪割りしている貫地谷の足を手拭いで拭いてやるシーンではイチャイチャしていてコメディータッチ。演技も軽やか。

 その一方で、殺陣のシーンではせりふ回しに重みがあるし、剣さばきがすごく上手!(当たり前か)

 民放もNHKも大河のようなマジメな歴史劇ではなく、笑いのある時代劇ホームドラマを増やす傾向にある。そんな中で、シリアスもコメディーも区別なくできるのが北大路の強みだ。

 ほかに、“高齢ブレーク”寸前なのが里見浩太朗(78)。こちらも時代劇でひとつの時代を築いた重鎮。「水戸黄門」以降は目立たなかったのに、ドラマ「リーガルハイ」や刑事ものなど現代劇でいい味を出している。50代までならプライド的に演らない脇役や、ちょっとコメディー的な芝居も、高齢になると軽く演じられるものなのだろう。

 北大路、里見ともに若かりし頃、東映で人気になった。東映といえば、昨年健さん、文太さんが続けて亡くなられたが、このおふたりはドラマに出るのが考えにくい、別格のスターだった。

 その点、北大路&里見はドラマ(脇役の出演もあり)で、使い勝手がよい。視聴層が高齢に向かっているから、まだまだひと花咲かせそうだ。「この人は若い頃、カッコいい役者だったんだぞぉ」とテレビ見てる子や孫に伝える時代か?

(作家・松野大介)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  2. 2

    ヤクルト村上宗隆の「メジャー契約金」は何億円?

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希もようやく危機感…ロッテ時代の逃げ癖、図々しさは通用しないと身に染みた?

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    吉沢亮「国宝」150億円突破も手放しで喜べない…堺雅人“半沢直樹ブーム”と似て非なるギャラ高騰の行方

  1. 6

    「SIAM SHADE」DAITAがメンバー4人を提訴報道…人気バンドを巡る金銭問題と、「GLAY」は別格のワケ

  2. 7

    日本ハム最年長レジェンド宮西尚生も“完オチ”…ますます破壊力増す「新庄のDM」

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  5. 10

    《あの方のこと?》ラルクhydeの「太っていくロックアーティストになりたくない」発言が物議