中3少女誘拐事件と不気味な符合 映画「ルーム」の衝撃度

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 2人を監禁する謎の男は、母子の求めに応じて生活物資を買い与え、自分も定期的に「部屋」で過ごす奇妙な共同生活を続けている。映画と実際の事件の類似点について、映画批評家の前田有一氏がこう語る。

「未成年の少女をさらって長期間監禁し、施錠しつつもかなり自由にモノを与えている点など、時期的に不気味なくらい現実との符合を感じますが、それも当然。原作者は日本の女子高生監禁事件など世界中の類似事件の内容を参考にしてこの話を作ったそうです。映画はまれにみる傑作で、後半の展開は予想できないし、朝霞の事件の後ではいろいろと考えさせられる結末も凄い。母親役のブリー・ラーソンは、長期監禁者を治療する専門家のもとでレクチャーをうけた迫真の役づくりで、演技面でも見ごたえ十分です」

 監禁された被害者の心理考察を主題にした映画、それもオスカー級の傑作。必見だ。

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