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中川右介

1960年東京生まれ、早大第二文学部卒業。出版社「アルファベータ」代表取締役編集長を経て、歴史に新しい光をあてる独自の執筆スタイルでクラシック音楽、歌舞伎、映画など幅広い分野で執筆活動を行っている。近著は「月9 101のラブストーリー」(幻冬舎新書)、「SMAPと平成」(朝日新書)など。

ジャニーズとコミックに依存 フジ月9に“成功体験”の呪縛

公開日: 更新日:

「失敗は成功のもと」というが、裏返せば「成功は失敗のもと」だ。自分の成功体験に縛られ、改革ができなくなってしまう。では「月9」の成功とは何だったのか。

 テレビドラマは人気俳優をキャスティングできれば、ある程度はヒットが約束される。当たり前のようだが、これを徹底したのが「月9」だった。ドラマを制作するにあたり、ストーリーや登場人物を決めて、それに合う俳優をキャスティングするのではなく、先に人気俳優のスケジュールを押さえた上で、どんな役にしてどんな話にするかを決めた。昔の映画界が専属俳優を抱え、そのスターに合った映画を作ったのと同じことをテレビでやって成功したのだ。その結果、「月9」は木村拓哉(44)をはじめとするジャニーズへの依存度を高めていく。

 もうひとつの成功が、コミックのドラマ化だ。「月9」初期の大ヒット作「東京ラブストーリー」や「あすなろ白書」もコミックが原作で、当時としてはまだ珍しかった。さらに「のだめカンタービレ」など、ドラマ化不可能と思うような原作まで、見事に大ヒットさせた。その結果、どの局もコミックや小説とのメディアミックスを重視するようになった。

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