<下>旧態依然の給与システムに風穴をあけたSMAPの功績

公開日: 更新日:

 かねて日本の芸能プロは親元から若いタレントを引き取る際、親と子のような関係で身の回りの面倒からみて、育ててきた。駆け出しの芸能人も田舎を出る際、出家とまではいかないまでも、それに近い覚悟で門下生になっていたものだ。ベテラン歌手や俳優が事務所社長を「ウチの親父」などと呼ぶのは、長らくそういうシステムでやってきたからだ。

 移籍や個人事務所を設立して独立する際も、暖簾分けで親事務所の系列に入ったりして、親に便宜を図り、その顔をつぶさないようにする。それが日本芸能界の「労働契約」で、それを守らないものは干される。芸能プロ幹部らに聞けば、ギャラなど「どんぶり勘定」でやってきたという過去の話が武勇伝のように語られているのだ。

 そんな芸能界において、芸能人のギャラや待遇をグンと押し上げたとされるのが、このほど解散したSMAPだ。

「それまで事務所が額を決め所属タレントが従うという関係だったのを、元チーフマネジャーの飯島女史が間に入って、交渉するようになったんです。これはジャニーズ事務所内でも特例でしたが、結果としてSMAPメンバーは年収数億円となり、高額所得者となっていった。超売れっ子だから言い分が通ったとも言えますが、その後は芸能人の間でSMAPに続けという流れができた」と古参の芸能リポーターは言う。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    小室圭さん年収4000万円でも“新しい愛の巣”は40平米…眞子さんキャリア断念で暇もて余し?

    小室圭さん年収4000万円でも“新しい愛の巣”は40平米…眞子さんキャリア断念で暇もて余し?

  2. 2
    メジャー29球団がドジャースに怒り心頭! 佐々木朗希はそれでも大谷&由伸の後を追うのか

    メジャー29球団がドジャースに怒り心頭! 佐々木朗希はそれでも大谷&由伸の後を追うのか

  3. 3
    若い世代にも人気の昭和レトロ菓子が100均に続々! 製造終了のチェルシーもまだある

    若い世代にも人気の昭和レトロ菓子が100均に続々! 製造終了のチェルシーもまだある

  4. 4
    巨人にとって“フラれた”ことはプラスでも…補強連敗で突きつけられた深刻問題

    巨人にとって“フラれた”ことはプラスでも…補強連敗で突きつけられた深刻問題

  5. 5
    長渕剛の大炎上を検証して感じたこと…言葉の選択ひとつで伝わり方も印象も変わる

    長渕剛の大炎上を検証して感じたこと…言葉の選択ひとつで伝わり方も印象も変わる

  1. 6
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7
    「監督手形」が後押しか…巨人入り目前から急転、元サヤに収まった真相と今後

    「監督手形」が後押しか…巨人入り目前から急転、元サヤに収まった真相と今後

  3. 8
    東京15区補選は初日から大炎上! 小池・乙武陣営を「つばさの党」新人陣営が大音量演説でヤジる異常事態

    東京15区補選は初日から大炎上! 小池・乙武陣営を「つばさの党」新人陣営が大音量演説でヤジる異常事態

  4. 9
    高島彩、加藤綾子ら“めざまし組”が大躍進! フジテレビ「最強女子アナ」の条件

    高島彩、加藤綾子ら“めざまし組”が大躍進! フジテレビ「最強女子アナ」の条件

  5. 10
    「救世主にはなり得ない」というシビアな見方…ピーク過ぎて速球150キロ超には歯が立たず

    「救世主にはなり得ない」というシビアな見方…ピーク過ぎて速球150キロ超には歯が立たず