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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

欲望に忠実な奇人 バイきんぐ・西村こそ「真の芸人」だ

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 例えば番組のドッキリ企画で水をぶっかけられても、芸人らしいリアクションは皆無。にもかかわらず、へそにピアスを開けるよう提案されると喜々として受け入れる。

 仕事がなく、時間があるからといって3~4カ月で12回もキャンプに行く。オードリー春日とウーマンラッシュアワー中川と一緒にキャンプファイアしながら、お笑いについて語ろうとしたら、火をつけてから誰もひと言もしゃべらなかったというエピソードもある。

 車を買い替えるも、買ったのは前と全く同じ車種だったり、1000ピースのジグソーパズルを、引っ越し時も崩れないようキレイに梱包しながら、17年間、少しずつやり続けてもいる。コンビ歴24年でコント中、1回もアドリブを言ったことがないという。まさに「奇人」だ。

 旅ロケに行き、資金が足りずゴールできないことが分かると「行けるところまで行きましょう」というスタッフを無視し、「ゴールできないのに行く意味が分からない」と、そこで旅をやめてしまって最後の資金で“打ち上げ”を行う始末。そんな西村を伊集院光は「ザ・人間」と呼ぶ。

 空気を読み、場を成立させることがテレビにおける芸人の仕事になりつつある今、周りの状況なんて意に介さず、自らの欲望に忠実な彼の言動は、あまりにも独特だ。だが、実は彼のような奇人こそ、本来「芸人」と言えるのではないか。

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