著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

オール阪神・巨人の凄さを実感…長尺漫才でもカンペなし

公開日: 更新日:

 今回はつくり込んだ“長尺漫才”の話を……。1992年にNHKの衛星放送から「うめだ花月シアターで長尺のマラソン漫才をやりませんか?」というオファーがありました。時間枠は漫才を収録してから決めるという異例のもので、ネタ作りのメーキングを含めて放送するという内容でした。

 打ち合わせに呼ばれ、巨人さんに「こんなことやんねんけどどんなんしよう?」「時間はどれぐらいでしょう?」「1時間以上あったらええんちゃう? しゃべるだけなら3時間でも4時間でもいけるやろけど、それではできるネタをやったいうだけやから、ひとつの物語にしたらどう?」ということで、テーマは「オール阪神の新婚旅行」になりました。

「結婚式」「ハワイへ向かう機内」「ハワイ観光」の大きな3つのブロックに分けて、これまでの持ちネタをベースに、つなぎ部分を含めた新ネタを加えることに……。私はワクワクすると同時に、記憶が定かではありませんが収録日まで2カ月ぐらいしかなく、ほぼ無休というハードスケジュールの中で「よくこんな仕事を受けはったな……」と漫才に対する熱い思いを感じました。

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